文書管理事業のお客様


湯沢市様(秋田県)は、平成26年3月新庁舎を開庁され、新庁舎建設を機会に従来の簿冊方式による文書管理をファイリングシステムに切替えられました。

導入に当たっている推進事務局の文書広報班 柴田博実様に、導入された感想についてお聞きしました。

※所属部署・役職は掲載当時のものです。
湯沢市
総務企画部 総務課 班長
柴田 博実 様



2年前の庁舎建設プロジェクトの中で、文書管理分科会が発足され、ファイリングシステムが話題となり、情報収集をして検討しようということになりました。 ちょうどこの時期公文書管理法の制定もあり、当市の文書管理の現状を見直し整備する必要から、システム検討の機運が高まってきました。 一年間ぐらいシステムの内容や指導をしていただける業者や導入費用等について調査検討を進めてきました。


導入検討に当たって、ファイリング専門コンサルタント、什器メーカー等から概算見積を提出していただきました。当初はシステム導入費用が相当高額で難しいと思っておりましたが、数社の見積をとっていくと、同じ仕様で相当な開きがあることがわかり、当初見積の10〜20%の価格で可能性があり、現実的であると判断しました。 最終的には6社程度の業者に提案いただき、調査した結果、随意契約でなく、競争見積によるプロポーザル方式を採用すれば導入が可能であると言う結論に至りました。



当市は新庁舎建設準備の時から新庁舎建設に関係する総務、財政、管財、情報管理部門等の班長は併任辞令を受け、新庁舎建設準備室の一員となり、 月何回か会合を重ねて全員で新庁舎建設の全般を検討して参りました。従って、予算も新庁舎建設費の中で一括承認され、スムーズに決まりました。

特に良かった点は、新庁舎の設備、什器、レイアウト等の検討に当たってもファイリング導入を前提で並行して検討が進められたため、システム導入に当たっての制約がなかったことです。

例えば、什器もそうですし、保存文書を管理する書庫等も庁舎設計段階より集中管理書庫が確保できた点などが良かったと思います。



導入検討段階でお話しました通り、随意契約でなく、予算価格を提示しての競争見積、プロポーザル方式としました。新庁舎建設準備室のメンバーを中心とした審査委員会により決定いたしました。

事務局の私の方では、参加業者の実績を既導入自治体等に調査し、業者の強み・弱み等詳しく情報収集し、審査委員会に提示をして、委員会で十分討議を重ね、総合的に判断して業者選定しました。



前年度はモデル部門を実施し、今年度上期で全部門終了となりますが、現時点での各部門の評価は良好であり、期待通りであると思います。

今までの私物化状態であった公文書を共有化することにより、まず仕事が見えるようになったこと。これにより、担当者不在でも誰でも即時検索が可能であること等成果は上々です。

これからの定着が課題ですが、定着させれば必ず業務効率に結びつくはずですし、結果は後でついてくると考えています。

導入後まだ半年しか経過していませんが、私も実際やってみて良かったと思っています。導入部門の声も新方式への切替えは大変であったが、やって良かった、効果は目に見えて出ていると言えます。

特に、新庁舎への引越に当たっては非常にスムースな引越ができたと言えます。今回の導入が遅かったため、全部門新庁舎開庁前までに導入していればよかったのですが、 それができなかったのが残念です。これから新庁舎建設の自治体は開庁前に導入しておくことをぜひお勧めします。


当市は文書収納什器、システム用品、コンサルタントこれら全てを分離して発注しました。 全てをセットで発注すると、事務局は楽ですが、あえて分離して、什器や用品は完全な入札方式で地元業者より購入するよう考慮した点です。

ファイリングシステム専門コンサルタントから、紐付きでない使いやすい什器や用品の仕様を提案してもらい、想定以上の割安の価格で良い仕様の物を選ぶことができたことです。



私も今まではっきり言って文書管理は現状で良いのだと思っており、文書管理の重要性を意識していませんでした。 しかし、システム導入に当たって情報収集していくにつれ、これは必要で、導入すべきだと言う意識に変化したのは事実です。 今、胸を張って現状の文書管理を改善するためにはファイリングシステムを導入すべきだと言えます。 新庁舎建設は、文書管理見直し改善の千載一遇のチャンスであり、これから新庁舎を建設される自治体ではこれを逃すことがないよう文書管理を見直し改善するべきだと言う意図を持っての情報収集をしてほしいと言うことです。

導入が決定すると事務局は大変であり、私も予算がとれなければそれでも止むを得ないと思ったこともあります。 しかし、誰かがやらなければ変わらない。導入するのであれば、しっかやり、成果を出さなければならない。 現在、検討のため調査をしている自治体があれば、事務局が調査の段階で導入しないと言う結論を出すのは、最初から導入する気がないのではないかと思われます。

当市の場合、やらなければならないと言う全庁的な雰囲気があり、コンセンサスがスムースに取れたのは、今考えると恵まれていたと思います。


柴田様、長時間のインタビューありがとうございました。
当社は、御市の発展のため、ファイリングシステムの導入から今後の維持管理に当たって全面的にバックアップさせていただき、ご期待に沿えるよう努力させていただきます。





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